HyperAgentのバックアップが遅い現象について

概要

ESXiホストのCBT(Changed Block Tracking)の情報が誤っていることが原因で、仮想ハードディスクすべての領域を使用していると誤認識してバックアップ対象の領域が増えるため、バックアップが遅くなります。

CBTが誤っている場合は、バックアップのタスクログでUsed blocksのサイズが仮想ハードディスクのサイズと同じになります。
*通常は使用領域のみUsed blocksと検出するため、仮想ハードディスクのサイズより小さくなります。

09/12/2022 04:07:11.214 Used blocks: 234737798 [15383776329728 bytes (14.0 TB)]

尚、この問題はエージェントレスバックアップのHyperBackで発生します。
エージェントインストール型のActiveImage Protectorでは、仮想マシンのCBTを参照しないため、この問題は発生しません。

回避策

下記の手順で仮想マシンのCBTをクリアしてください。

参考
https://kb.vmware.com/s/article/1020128?lang=ja

1) 仮想マシンをシャットダウンします。

2) スナップショットが存在する場合はすべて削除します。

3) 仮想マシンの設定を編集してCBTを無効にします。

ctkEnabled : FALSE
scsi0:0.ctkEnabled : FALSE
*仮想ディスクを複数接続している場合は、ディスクの数に応じて値をFALSEの設定します。

4) 仮想マシンを起動します。

5) 仮想マシンのデータストアに「xxx-ctk.vmdk」ファイルが存在しないことを確認します。

6) 仮想マシンをシャットダウンします。

7) 仮想マシンの設定を編集してCBTを有効にします。

ctkEnabled : TRUE
scsi0:0.ctkEnabled : TRUE

8) 仮想マシンを起動します。

9) 仮想マシンのデータストアに「xxx-ctk.vmdk」ファイルが作成されていることを確認します。

10) HyperBackを実行して動作を確認します。

対象製品

- ActiveImage Protector 2018 / 2022 HyperAgent



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